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  • ドイツ語名

    Torso

  • 日本語名

    消滅した国の刑事

  • 本を読んだ人の感想

    舞台は、2003年冬のベルリン。 ...


    舞台は、2003年冬のベルリン。
    山羊の頭を取りつけた人間の胴体(トルソ)が発見されるシーンから物語はスタートします。

    当然、猟奇殺人を犯したサイコパスを不眠症で悩んでいる老刑事が地道に追う警察小説だと決め込んで読み進めていくと、東西冷戦時代の因縁、ベルリンの壁崩壊後の経済的混乱、一向に埋まらない東西格差、それを利用した公的金融機関や不動産投資会社の暗躍等々、少し堅い感じの経済小説へと変化していきます。

    著者ヴォルフラム・フライシュハウアーの該博な知識には敬意を表したいと思いますが、内容を詰め込み過ぎてちょっと消火不良の感じが否めません。
    しかし、現代ドイツの暗部をドイツ語で知ろうとする方には良書だと思います。

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