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  • ドイツ語名

    nur da wo du bist da ist nichts

  • 日本語名

    あなたのいるところだけなにもない

  • 本を読んだ人の感想

    日本語とドイツ語が鏡写しの様になって...


    日本語とドイツ語が鏡写しの様になっている作りで、ドイツ語の勉強にはうってつけだと思い読み始めたのがきっかけでした。
    読み進めていくうちに作者多和田葉子が編み出す言葉の螺旋に巻き込まれていくのは、とても不思議で心地よい感覚だったのを覚えています。

    挿絵も何もないこの本が、ドイツの街並みや田園風景の風の音までも思い起こさせる美しい詩集です。この本の中では、「Fremd(見知らぬ人や土地)」での不安定と好奇心がうまく表現されていると思います。

    日本語の曖昧かつ独創的な表現をドイツ語ではどのように訳しているのだろう、と気づけば鏡写しをいったりきたりしながら読んでいました。
    一つ一つの詩に作者の世界観が織り込まれたこの詩集は、読めば読むほど、知っているような知らない町へと読者を導いてくれます。

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