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  • ドイツ語名

    Die Apothekerin

  • 日本語名

    女薬剤師

  • 本を読んだ人の感想

    インターネットが普及していなかった1...


    インターネットが普及していなかった1990年代中葉まで、ドイツ語圏で圧倒的な影響力を持っていた週刊誌『Spiegel(シュピーゲル)』。この雑誌のブックレビューを毎週楽しみにしていた私にとって、「イングリート・ノル」という名前は特別の輝きを放っていました。なぜなら、この作品がミステリー部門で1年以上の長きに亘ってランクインしていたからです。

    舞台は、ハイデルベルクの産婦人科病院。
    入院中の退屈しのぎに、同部屋になった初老のローゼマリーに、女薬剤師ヘラが過去の秘密を打ち明ける形で物語が進行していきます。
    いとも簡単に付き合った男を殺してしまうヘラの冷酷無情さが淡々と描かれています。いつ爆発して、現在付き合っているダメ男のレーヴィンを殺害するのか、ハラハラどきどきです。

    これ以上はネタバレになりますから止めますが、とにかく、女性の恐ろしさがひしひしと伝わってくるミステリーといえます。

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